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呉市水道の概要

 呉市は,現在,水道事業 (簡易水道を含む)と工業用水道事業を経営している。 平成18年3月末現在,呉市水道事業の給水能力は139,484㎡/日,給水普及率は99.1%と,現在施行中の第6期水道拡張事業計画目標の一つである「市民皆水道」に後一歩まで迫っている。

 一方,工業用水道事業の給水能力は130,000㎡/日,給水先会社5社との契約基本使用水量は109,700㎡/日と,ほぼ,84.4%の契約率を示している。
 呉市の水道がここに至るまでの過程は,戦前は旧海軍とともに発展し,途中,大戦をはさんで,戦後は平和産業港湾都市として復興を示した呉市の歴史の中で,すべてを語ることができる。

 まず,呉市の市民給水は,大正7年4月1日,平原浄水場から1日給水能力15,000㎡/日をもって始まるが,この水源は,すでに明治22年旧海軍が築造して,旧海軍施設専用に給水を行っていた「呉鎮守府水道」(旧海軍水道又は旧軍港水道ともいう。)からの余水分与であった。

 その後,軍港都市「呉」の発展による水需要増に対応するため,市独自の水源として三永水源地(東広島市)が昭和18年に完成した。
 しかし,終戦によって旧海軍は解体となり,呉市は,「平和産業港湾都市」への転換を目ざすこととなった。

 水道施設はというと,終戦直前の空襲や戦災仮復旧直前の台風被災で壊滅的な打撃を受けていた。

このような折も折,呉市に進駐してきた連合軍から給水命令が出され,円滑な給水を図るため,旧海軍水道施設の一時使用許可を受け,これを活用して対応した。
 後の昭和25年6月公布の旧軍港市転換法に基づき,水道施設は呉市が国から譲与を受けたが,これらの水道施設が,現在の呉市水道の一部を支えている。

 戦後の混乱期を経て,昭和26年からは,現在の工業用水道事業の基礎となる企業誘致での進出工場に対する給水施設整備工事を施行した後,昭和29年からは,旧海軍水道施設と市有水道施設の一元化を図る拡張工事に着手し,同37年3月には工事竣工した。

 しかしながら,昭和30年代後半からの高度成長に伴い,水需要は増加の一途をたどり始め,さらに給水能力を増強する必要が生じてきた。
 このため,水源を太田川に求めて,県営太田川東部工業用水道と水源施設等を共同施設として施工する第4期拡張工事を,続いて,安芸灘地域水道用水供給水道からの沈でん受水を水源として,第5期拡張工事を施行し,市内の内陸部の未給水地域の解消を図った。

 この間,本市周辺部の水道事業体で将来の水需要の安定を図るための水源保護として,広島県に対し「広域水道」の建設を要請した。このため本市は,これからの浄水受水を水源として給水能力の増強を図る第6期水道拡張事業計画に昭和58年度から着手している。この事業計画の中で,既存水源の効率的な運用を目標として浄水場の統廃合を図り,加えて,市内内陸部の開発に対応した需給対策を進めている。

 また,平成15年4月1日には下蒲刈町と,平成16年4月1日には川尻町と合併し,平成17年3月20日には音戸町・倉橋町・蒲刈町・安浦町・豊浜町・豊町の6町と合併し,1上水道事業5簡易水道事業となった。合併町も含め,水道施設の中には老朽化したものが多くあり,安心して利用できる水道を目指し,計画的に施設の更新を行っている。

 

 

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